第二十九回 1999年5月 江戸ウォーカー

 

展示にあたって

 今回の展示は、「江戸ウォーカー」と題して本学付属図書館の所蔵する、「江戸切絵図」を中心に江戸の文化、地理、歴史、風俗等の関連する資料を「江戸切絵図」の地名にあて展示した。
地図は地理的な関連をつかみやすいように、外郭から円を描くように中心に向かって配列してみた。
 今回の展示をとおして、江戸に住む人々の生活を垣間見ていただければ幸いである。

江戸の紹介コーナー

山海輿地全図 日本輿地細図 
(さんかいよちぜんずにほんよちさいず) 

 屏風 六曲一双

増補江戸大絵図 絵入
(ぞうほえどおおえず えいり) 
 江戸 表紙屋市良兵衛 延宝7(1679)刊 145×126cm

江戸鳥瞰図(えどちょうかんず) 
 出版者・出版年不明 37×53cm

江戸繁昌記(えどはんじょうき) 
 寺門静軒著
 出版地不明 克巳塾 天保3~7(1832~1836)刊 5冊 23cm

新編江戸砂子温故誌
(しんぺんえどすなごおんこし) 
 菊岡沾涼著 丹治庶智補
 江戸 藤木久市 明和
9(1772)刊 6巻7冊 22.6cm
 題簽に「再校 江戸砂子」とあり
  江戸の地誌でもっとも読まれたものといわれ、明和
9
 (本書)には増補版がでた。

自遣往来(じげんおうらい) 
 江戸 西宮新六 天明8(1788)刊 18丁 26.5cm
 題簽に「万歳江戸往来」とあり
  江戸の地誌、とくに将軍家を中心とする年始の儀式、
 江戸に流入する全国の物資、江戸の広さ及び町々の状況、
 玉川、両国橋、東叡山、不忍池の遊楽などについて詳し
 く記したもの。

自遣往来
 江戸 西村屋与八 文化2(1805)刊 19丁 18.4cm
 別書名「広楽江都往来」

自遣往来 
 名古屋 松屋善兵衛 文化12(1815)刊 19丁 18cm
 別書名「泰平江戸往来」

自遣往来 
 江戸 須原屋茂兵衛 天保7(1836)刊 21丁 25.6cm
 題簽に「天保新版」とあり

自遣往来 
 藤原秀賀注 玉蘭斎貞国画
 京都 勝村治右衛門ほか 元治2(1865)刊 62丁 26cm
 題簽に「江戸往来絵註抄」とあり

自遣往来 
 江戸 山城屋平助 出版年不明 19丁 17.8cm 
 序文書名「昇平江都往来」

自遣往来 
 
江戸 奥村喜兵衛 明和5(1768)刊 39丁 27cm

江戸往来(えどおうらい) 
 龍章堂書
 大阪 河内屋太助ほか 天保
3(1832)刊 35丁 23cm

 


江戸切絵図(えどきりえず)

 江戸 尾張屋清七 嘉永2 〜安政3(18491856)刊 28
 「江戸切絵図」は、おおむね今日の東京23区の外郭地域を、
 除いた範囲を区分した携帯の折り畳み分冊地図である。内容
 は詳細に記されており実用性を重んじてつくられているが、
 全体としてみると形状は不正確である。彩色が派手なために
 人目を引いた。

 

一、六本木・赤坂

ニ、青山

三、麻布

四、芝・三田・二本榎高輪 

絵本忠臣蔵 (えほんちゅうしんぐら) 
 速水春暁斎作画
 皇都 菱屋孫兵衛 寛政
12(1800)刊 10冊 22cm
 見返しに「精義堂梓行」とあり
  泉岳寺は浅野家(播磨赤穂)の菩提寺で、赤穂四十七
 士の墓石が並んでいる。

大日本沿海実測録
(だいにほんえんかいじっそくろく)
 伊能忠敬著
 出版地不明 大学南校 明治
3(1870)刊 14冊 26cm
  伊能忠敬(1745-1818)1800年から1816年に
 かけて全国を測量した際の記録を刊行したもの。距離
 の測定には歩測と間縄を併用し、方位の測定には磁針を
 使い、高い山の頂の方位を精密に測ることで補正を加え
 た。
 海岸測量の起点が高輪の大木戸にあたる。

五、本所・深川

戯子名所図会 (やくしゃめいしょずえ) 
 曲亭瀧馬琴著
 江戸 鶴屋喜右衛門 寛政
12(1800)刊 3冊 23cm
  滝沢馬琴の生地。

六、本所

むさしあぶみ
 
浅井了意著
 京都
中村又兵衛 万治4(1661)刊 2冊 26cm
  回向院では明暦の大火で亡くなった人々を埋葬した。
 「むさしあぶみ」の1文にはその様子が記されている。

七、隅田川・向島

隅田川往来(すみだがわおうらい)
 松陰堂主人書
 江戸 藤岡屋慶次郎 弘化頃刊 
11丁 17.6cm
  江戸両国橋より亀戸天満宮・永代島八幡宮にいたる
 隅田川沿岸の風景、名所旧跡、神社仏閣などについて
 記したもの。

隅田川往来 
 近田中道書
 江戸 森屋治兵衛 文化
8(1811)刊 15丁 18cm


八、浅草 

江戸流行料理通大全
(えどりゅうこうりょうりつうたいぜん) 
 八百善亭主人編
 江戸 和泉屋市兵衛 文政
8(1825)刊 2冊 19cm
  浅草新鳥越の高級料亭八百善の主人が記したもの。

九、今戸・箕輪・浅草

浅草詣(あさくさもうで)
 中原耕張著
 江戸 花屋久次郎 享和
2(1802)刊 14丁 18.4cm
 題簽に「享和新編浅草詣文章」とあり
  浅草柳橋より浅草寺にいたる沿道の名所旧跡、神社仏閣
 ならびに浅草寺の風景、由来、縁起などについて記したもの。


青楼絵本年中行事
(せいろうえほんねんじゅうぎょうじ) 
 十返舎一九著 喜多川歌麿画
 江戸 上総屋忠助 亨和
4(1804)刊 2冊 23cm
 題籥に「吉原青桜年中行事」とあり

 

十、染井・王子・巣鴨

王子詣(おおじもうで) 
 朝輝斎千春編
 江戸 花屋久次郎 寛政
10(1798)刊 14丁 18.5cm
 題簽に「新編王子詣」とあり
  江戸神田より王子権現までの沿道の名所旧跡、神社仏閣なら
 びに王子権現の景趣・由来・縁起などについて記したもの。

十一、小石川

江戸名園記 (えどめいえんき)  
 成島司直等著
 出版地不明 甫喜山景雄 明治
14(1881)刊 21丁 23cm
  水戸徳川の上屋敷内に二代藩主光圀が完成した後楽園につい
 ての記述など、江戸の名園が記されている。

十ニ、礫川・牛込・小日向

十三、雑司ヶ谷・音羽

雑司谷詣(ぞうしがやもうで)
 高井蘭山述
 江戸 花屋久次郎 寛政頃刊 
16丁 18.8cm
  江戸筋違橋より雑司谷鬼子母神に遊ぶ沿道の名所旧跡、神社仏
 閣ならびに鬼子母神の景趣、由来、縁起などについて記したもの。

十四、麹町・永田町・外櫻田

十五、番町

群書類従(ぐんしょるいじゅう)
 塙保己一編
 出版地・出版者・出版年不明 
530636冊 26cm
  塙保己一は幕府の許しを得て寛永5(1793)年に和学講談所を開き、
 古典の考証や資料の編纂にあたった。その成果が「群書類従」。地図
 にある塙次郎は塙保己一の息子であり、和学講談所を引継いだ。

十六、築地八丁堀日本橋南

安政五年江戸火事焼失場所絵図
(あんせいごねんえどかじしょうしつばしょえず) 瓦版 
 
 [江戸] 出版者不明 安政5(1858)頃刊
 
1枚 32×47cm(折畳17×12cm)

 

 

 

解体新書 (かいたいしんしょ)
 キュルムス著 杉田玄白他訳
 東京 須原屋市兵衛 安永3(1774)刊 5冊 26cm
  「解体新書」の出版を記念して建てられた蘭学の泉の碑がある。

 

 

 

 

 

十七、小石川・谷中・本郷

旧幕府聖堂釈天図
(きゅうばくふせいどうしゃくてんず) 
 出版地・出版者・出版年不明 5枚 19cm

十八、神田・濱町・日本橋北

日本橋 (にほんばし)
 東海道五十三次の一枚
 安藤広重画 保永堂版
(複製)
 東京 版画社 大正14(1925)刊 56枚 28.3×20.6cm

小判仕立工程図巻 (こばんじたてこうていずかん) 
 
 制作地不明 江戸後期写 1軸 28cm×890cm
  元禄11年から金座(江戸時代金地金類の集散管理ならびに
 金貨幣の製造を行った役所
)の運営はここで行われた。

十九、大名小路・神田橋内・内櫻田

寛永三年九月六日将軍様御参内御行列次第
(かんえいさんねんくがつむいか
しょうぐんさまごさんだいごぎょうれつしだい) 
 制作地不明 江戸中期頃写 1軸 29×2149cm
 巻末に「藤原家蔵」とあり

江戸文化コーナー

商売往来刊誤(しょうばいおうらいかんご) 
 北 閑人書 須原屋伊八注
 江戸 須原屋伊八 文化
6(1809)刊 17丁 26cm

豊作往来(ほうさくおうらい)
 海若子著 眉山竹孫画 
 出版地・出版者・出版年不明 
47丁 20cm

飲膳摘要(いんぜんてきよう)
 小野蘭山 小野 畝編
 
[江戸] 山城屋佐兵衛ほか 天保7(1836)刊 1冊 16cm

 

 

 

 

 

日本名所記・福神妹春扇
(にほんめいしょき・ふくじんいもせのおうぎ) 
 万亭應賀作 一陽齋豊國画
 出版地・出版者不明 弘化
3(1846)刊 1 18cm

教訓絵抄・幼学重宝 合書童子訓
(きょうくんえしょう・ようがくちょうほう
 ごうしょどうじくん) 

 木村明啓編 暁鐘成画 和田正兵衛筆
 
[京都] 鉛屋安兵衛ほか 文政8(1825)刊 52丁 23cm

女消息往来(おんなしょうそくおうらい) 
 凌雲堂筆
 江戸 栄久堂 嘉永
4(1851)刊 23丁 23cm

女教平生珠文庫
(じょきょうへいぜいたまぶんこ) 
 江戸 英大助 天明3(1783)刊 13丁 19cm

謹身往来精注鈔
(きんしんおうらいせいちゅうしょう) 
 江戸 大坂屋藤助ほか 文久2(1862)刊 61丁 18cm

花鳥往来(かちょうおうらい)
 江戸 文寿堂丸屋文右衛門 文政2(1819)刊 11 18cm

和国百女(わこくひゃくじょ)
 菱川師宣画 
 
[江戸] 松会朔旦 元禄8(1695)刊 3冊 27cm

 

 

 

 

 

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