第36回 王朝文学と音楽 −写本によみがえる音色−

桃園文庫貴重書展示会に寄せて 
                                               小泉 浩一郎

 桃園文庫は、文献学的国文学研究の 確立者であり、『源氏物語大成』その他数多くの業績で著名な故池田亀鑑東京大学教授の蔵書である。今から凡そ三十年ほど前に、桃園文庫が縁あってわが大学の有に帰してから、今日に至る迄、膨大にして多岐に亘るその内容は、国文学界の関係研究者の注目の的であり続けてきた。桃園文庫を巡って日本文学科が関わった仕事としては、鍛 治光雄助教授作成による『桃園文庫目録』三巻(既刊二巻)があり、東海大学出版会による桃園文庫蔵貴重書影印叢書の刊行の試みなどがあるが、未だ本格的な展観の試みはなかった。尤も、東海大学図書館による展示の試みは、数回なされたのであったが・・・。
 その意味で今回、初めて日本文学科の鍛治光雄助教授・下鳥朝代専任講師が中心となって、学生実行委員会を率い、図書館とタイアップして桃園文庫展を開催する運びに至ったことは、画期の事である。この企画を契機に桃園文庫に対する内外の関心がいっそう深まり、研究の活発化が促されることを強く期待したいと思う。最後にお二人の先生を始め、図書館関係者各位並びに実行委員会の学生諸氏の皆さんに深い謝意を表する次第です。
                                (東海大学日本文学科・大学院日本文学専攻 主任)


             展示委員長あいさつ
                   
             展示委員長 工藤 さつき

 
この展示会は1981年からはじまり、今回で36回目を迎えることになりました。今回は、「王朝文学と音楽」というテーマで展示会を開催いたします。
 これまでは図書館の方が中心となって、企画から準備・片付けまでやってきていましたが、今回は学生の視点からみた展示をしようということで、日本文学科の学生が中心になって行うことになりました。今、時代をこえて、貴重な本がここにあるということは、とても大切に扱われてきたということです。普段は触れることのできない大切な本に、実際に触れることができたことは、私たちにとってとても貴重な体験でした。このような機会を与えて下さった方々に深く感謝致します。
 国文学者である池田亀鑑博士が生涯にわたり収集された桃園文庫は、『源氏物語』『伊勢物語』『土佐物語』を中心とした、王朝文学関係の資料が大部分を占めています。今回は、亀鑑博士のコレクションの中から平安朝に書かれた作品を中心に、音楽の出てくる場面を展示しています。みなさんに、日本の古典のおいて音楽が重要な意味を持つことや、亀鑑博士の偉大さを少しでも実感して頂ければ幸いです。同時開催で文学部展示室にて「桃園文庫と池田亀鑑」展を開催します。(展示期間11月25日〜12月7日)
 最後になりましたが、図書館の方々には、たくさんのご指導やアドバイス、作業場所の提供など色々な面で協力して頂きました。私共のために貴重な時間を割いて頂き深く感謝致します。この場を借りて御礼申し上げます。
                                 (東海大学文学部日本文学科3年次生)

 

<展示目録>


   
□「桃園文庫」と東海大学付属図書館/「桃園文庫」と徒然草  PDFファイル(245KB)
   □弾かれなかった琴の音/「王朝文学と音楽」  PDFファイル(370 KB)
   □展示目録/図版  PDFファイル(440KB)
   □今昔物語集・古今著聞集  PDFファイル(246 KB)
   □枕草子・うつほ物語  PDFファイル(261 KB)
   □落窪物語  PDFファイル(118 KB)
   □「源氏物語」紅葉賀、青海波/若菜・下〜女楽〜宿木巻  PDFファイル(367 KB)
   □徒然草  PDFファイル(329 KB)
   □古今和歌集・和漢朗詠集・土佐日記・承安五節絵  PDFファイル(245KB)
   □奥付  PDFファイル( KB)
                            

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