人類が火を手に入れて以来、「熱」と言うエネルギーをうまく利用する工夫を重
ねることにより、私達の生活はより豊かで快適な現在の状態へと変革してきまし
た。しかしながら、一方ではエネルギーの大量消費は、エネルギー資源そのものの
枯渇、地球規模の環境変化、大気汚染等様々な負の影響ももたらしています。21世
紀をより快適な世界にしていくためにはこれらの諸問題を解決しながらエネルギー
を有効に利用して行く知恵と工夫が必要です。そのための基礎知識を与える科目が
「熱工学」であり、機械工学を学ぶものにとっては最も基本的で重要な科目の一つ
です。
熱工学1は熱に関する基本的な知識を学ぶ科目です。本講義では、まず熱および
エネルギーの重要性を認識した後、「熱」と「仕事」の概念、これらの相互の変換
に関して最も重要な「熱力学の第一法則および第二法則」について学びます。次
に、エネルギー変換と並び熱工学にとって重要な「伝熱」の基礎として、熱の移動
の基本形態である「熱伝導」について学びます。
本授業により育成する力・スキルは、「自ら考える力」、「時代の変化に対応す
る専門力」、「ものづくりに必要な基礎的能力」です。
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