授業内容・計画(概要)の情報


授業科目名 解析学序論
授業科目の区分 主専攻科目    主専攻科目(学科開講科目)
授業の目標
 極限(数列が、ある数に限りなく近づく、ある量が、ある量に限りなく近づく)や連続性(ある量が連続的に変化する)という概念は直感的に明らかに思えます。しかし、解析学の発展とともに種々の議論において極限そのものを厳密に取り扱わないと混乱した議論や誤った判断を引き起こすことが明らかになってきました。この授業では、極限・連続性を厳密に定義し、解析学の基礎となる諸定理を解説し、それらの理論をしっかりと理解することを目標とします。
 極限・連続性の定義に基づいて、連続関数の基本的性質(最大値・最小値の存在定理、中間値定理、リーマン積分可能性など)を証明します。さらに、関数列の極限関数の微分、積分、関数項級数の項別積分はどのように正当化されるのかを説明します。特に、べき級数の興味深い性質を取り上げます。
 極限・連続性についての厳密な議論は最初のうちは理解しにくい面もあります。解析学を深く理解し高度な計算を誤りなく遂行するためには避けては通れない関門です。いろいろな具体例を挙げながら、できるだけ理解の手助けとなる講義を心がけます。

授業で育成する力・スキル
 全学共通:自ら考える力
 学部  :専門性に対応できる基礎力
 学科  :論理的・抽象的思考力、高度で正確な計算力
先修条件または
他の授業科目との関連
(1)先修条件なし。
(2)「微分積分学1,2」「距離空間論」などの基礎科目の内容を理解しておいてください。
(3)「複素関数論」「微分方程式1,2」「測度と積分」「関数解析」「フーリエ解析」などの解析系専門科目はもちろん、極限概念の核にある考え方は解析学以外の数学でも必要になります。

履修のポイント
留意事項
(1)解析学の要となる「極限の概念」を定式化します。「任意の・・・に対して」とか「ある・・・が存在して」という聞き慣れない言い回しが出てきます。それぞれの定義の意味するところをしっかりと理解しましょう。
(2)「関数列」や「関数項級数」といった、これまでは数列に対して考えていたことを関数を項に持つ列に対して適用します。「各点収束」と「一様収束」の違いをはっきりと認識しましょう。
(3)微分積分学の証明の中でも学びましたが、極限操作を実行するためには様々な「不等式」が必要となります。この講義を通して、解析学の真髄は「不等式を支配する」ということを実感してください。

学部・学科必修/選択の別
理学部 数学科 選択

2019/04/01 20:37:36 作成