授業内容・計画(概要)の情報


授業科目名 物理化学2
授業科目の区分 主専攻科目    主専攻科目・学科開講1グループ
授業の目標
 いかなる物質もエネルギ−のキャリアであるというふうに考えますと、物理反応や化学反応で生成する物質の安定性や反応の方向、平衡状態、あるいは相転移における相の安定性や状態の変化など、それらを決定する指標のようなものがあると想定されます。

⇒例えば、金属のリサイクルを行う場合に、スクラップを溶解して目的金属を得るためには、目的金属をどこまで純粋な物質にできるかが問題となりますが、その場合にプロセスのエネルギーの増減を考える必要があり、基本的には反応全体のエネルギーが小さくなるように自然に変化しますので、これを決める指標のようなものを理解すればよいのです。

 これが、材料科学にとっては絶対に知っていておきたい、自由エネルギ−G(またはGibbsの自由エネルギー;Gibbs free energy)と言われる量であり、単位は、エネルギーの単位(J:ジュール)です。

 自由エネルギーの概念を理解すれば、いわゆる平衡状態図の成り立ちやそれを用いた材料設計、相転移など関する情報が得られるため極めて有効です。さらに、反応においては気相ばかりでなく凝縮相(固相や液相)を取り扱うため、その際には自由エネルギ−の補助的指標である活量(activity)を利用し、これによって、さまざまな変化の様子を解析することができます。 

 本講義の目的は:
1. 自由エネルギーGとは何か理解できる。
2. 自由エネルギーGとその他の熱力学的変数:内部エネルギーU、エンタルピーH、エントロピーSとの関係性を実際のプロセスにおいて表現できる。
3. 自由エネルギー変化を用いた、基本的な相変化や化学反応の計算できる。

 本授業により育成する力・スキルは、「自ら考える力」、「時代の変化に対応する力」、「材料工学の技術分野へ貢献する力」、「将来の材料科学の発展に寄与する力」です。

先修条件または
他の授業科目との関連
 本講義は大学の工学部で学ぶ、材料科学のすべての基礎となるものであって、他の金属組織学や材料物理学など、材料科学科の基幹科目に密接に関連しています。先修条件はありません。物理化学1をまず始めにに履修されることを推奨しますが、同時に履修されても構いません。
 
 なお、高等学校における物理学および化学の基礎的な知識や微積分に関する理解がきわめて重要ですが、これらを高等学校において選択していない場合には、大学が推奨する基礎としての物理学、化学、数学などをあらかじめ履修することが望ましいものと考えます。
履修のポイント
留意事項
(1)物理的、化学的な諸単位および専門用語に慣れ、その意味を良く理解するように心がけましょう。
(2)毎回、Quiz(小テスト)の回答を提出してもらいます。
(3)ほぼ毎回、Assignment(宿題)の提出を求めます。
(4)期末試験を受けなかった場合、単位を放棄したものとみなします。
(5)コンピュータ室で授業を行うため、PCによる文書作成やデータ処理を奨励します。
学部・学科必修/選択の別
工学部 材料科学科 選択必修

2019/04/01 20:37:36 作成