授業内容・計画(概要)の情報


授業科目名 車両振動工学
授業科目の区分 主専攻科目    主専攻科目(学科開講科目)
授業の目標
 タコマローズ橋の崩落や高増殖炉もんじゅの冷却用ナトリウムの漏洩(例えば「もんじゅ」ナトリウム漏洩事故原因究明,流体力による温度計の振動について,1997年1月動力炉・核燃料開発事業団大洗工学センター),英国ミレニアム橋の異常振動(例えばS.Zivanovic, etal : Vibration serviceability of footbridge under human-induced excitation: a literature review Journal of Sound and Vibration, Vol.279, pp.1-74, 2005),自動車用バッテリの発火事故(自動車の不具合による事故・火災情報における車両火災に関する調査実施報告書平成23年6月国土交通省自動車交通局)など振動現象に起因する多くの故障や事故が発生しています.このため,車両をはじめとする機械装置を開発するときには振動現象をよく理解し,原因究明と適切な対策を行うことが機械技術者には必要となります.
 特に車両開発の場合,振動や振動に起因する騒音は車両の商品価値を著しく損なうため,多くの車両開発技術者が振動騒音対策に多くの費用と時間を費やしているのが現状です.例えば,原動機からの振動やロードノイズを効果的に遮断しないと車室内騒音の原因となってしまいます.さらに車室内共鳴周波数に注意しないと,いわゆる車室内こもり音が発生し,搭乗者が非常に不快な思いをするため,商品として販売することができなくなってしまいます.サスペンション系の効果的な振動遮断は乗り心地のみならず操縦安定性にも大きな影響を与えるために,開発には大変な工夫が必要です.また,シャシ内に配置されている各種配管や信号線への適切な振動対策を行わないと疲労破断の原因となります.高級車の場合,ドア開閉音には重みのある高級感が要求されますが,単純に重みのある音を発生させようとすると,ドア重量が増加し,燃費の悪化につながってしまうため,いかに軽いドアで剛性を高めて高級感を演出するかが技術者に要求されます.
 したがって,車両開発技術者を目指す者は振動現象に関する深い知識を身に着ける必要があります.そこで,本科目では基本的な振動現象に関する知識を学ぶとともに,その解析手法,振動対策技術の基本を講義します.
 本授業により育成する力・スキルは「自ら考える力」,「時代の変化に対応する
専門力」,「動力機械に関する基礎知識と理解」です.
先修条件または
他の授業科目との関連
 先修条件は特にありませんが,振動を学ぶためには力学と数学の知識が必要となるため,物理学,機械力学と線形代数,微積分を学んでおくと理解が容易になります.この科目で学んだことと他の科目との関連性をよく考えることが重要です.
履修のポイント
留意事項
 可能な限り基礎的な面から講義を行いますが,どうしても数学的な知識が多く要求されます.数学的な操作と物理的な意味を関連させて考えていくことが大切です.
学部・学科必修/選択の別
工学部 動力機械工学科 選択

2019/04/01 20:37:36 作成